こんにちは♪くずはBASEの坂下です。
今回は大阪府公立高校入試における英検の活用についてのお話です。
開校してもうすぐ2か月になりますが、すでに3回ほど英検の話をさせてもらっているので今日は英検の活用について書いていきます。
大阪府の入試英語改革
そもそも大阪府の入試活用の始まりまりは7年ほど前に始まります。
大阪府教育委員会(府教委)では、「実践的に使える」英語教育への転換に向けて様々な施策を講じています。その施策の中核は、「読む・聞く・書く・話す」の4技能をバランスよく学習することにあると考えています。今回、平成29年度の大阪府立高校入学者選抜から、難易度が最も高い英語の学力検査問題(本ページ末尾*参照)を大きく改革することとしましたが、これは、上記の「4技能」に対する考え方を高校入学者選抜という形で具現化したものです。4技能をバランスよく学習することは、中学校の学習指導要領がまさに求めるところであり、今回の改革によって、高校入学者選抜が学習指導要領の理想とする求めに初めて追いつこうとしています。

ここで注目するべきは「難易度が最も高い英語の学力検査問題を大きく改革することとしました」とあることです。後で示しますが、英検を含める外部テストの活用もC問題の利用者を想定しているということです。
枚方近隣高校の活用状況
ここでは具体的にどの高校でどれくらい外部テストが利用されているのかを見ていきます!
■R6年度入試における外部テストの利用状況
高校名 | 志願者 | 利用者 | 利用率 | 問題 |
---|---|---|---|---|
四條畷高校 | 428名 | 214名 | 50% | C問題 |
寝屋川高校 | 397名 | 38名 | 約9% | B問題 |
牧野高校 | 316名 | 12名 | 約4% | B問題 |
いちりつ高校 | 240名 | 8名 | 約3% | B問題 |
枚方高校 | 292名 | 0名 | 0% | B問題 |
北野高校、天王寺高校は80%を超える数字です。
ちなみにこのほとんどが英検2級が該当する8割基準の利用です。
先に書いた通り、外部テスト利用はC問題の高校を受験する場合に利用することがほとんどとわかります。
さらに
英語資格を活用した受験者のうち、学力検査において最低保障する点数以上の得点に到達した人数(以下「到達者数」という。)及び割合
到達者数639名 / 受験者数4,261 = 15.0%
引用:引用:大阪府ー令和6年度公立高等学校入学状況概要ー
つまり、最低保障以上の点数をとれた人は15%だったということです。

ご覧いただいた通り、C問題を利用する文理学科受験者は半数以上が外部テストを利用しています。そして、最低保障に到達できたのは15%となっています。C問題が簡単になってきているといわれていますが、文理学科を目指す子たちには英検2級を目指す方がまだ難易度は低いようです。
一方、牧野高校や、枚方高校を目指す子たちにはやや英検2級取得は数値上困難なように見えます。
英検は利用すべき?
英語試験の外部テスト利用について大阪府のデータを見てきましたが、結論としては外部テストを利用を勧める方は
①文理学科をはじめとするC問題利用校を受験予定
②小さいときから英検の勉強をしており、中1の時点ですでに3級を取得している
③英検などで目標設定をしながら、学校+αの勉強をしていきたい
の3パターンかと思います。
③の方は2級まで到達するには相当の努力が必要ですが、もし届かなかったとしても勉強したことで力にはなります。
さらにその先の大学入試でも英検による優遇をしている大学があります!
たとえば近畿大学では「英検2級取得=7割のみなし得点」となっています。高校受験に間に合わなくても、大学受験への一歩はすでに踏み出している形になりますね!
もちろん私立高校でも英検取得によりみなし得点を設定している場合もあります。英検3級でも利用できる場合があるのでやる気のある子はチャレンジしたいですね。
逆に言えば、牧野高校ぐらいを目標にしている方には英検2級というのはハードルが高いように思います。
今まで英検の勉強をしていないのであれば、着実に学校の定期テストの勉強と、長期休暇中に復習をして高校受験に備えていく方がよさそうです
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「英検を取った方が優遇される!」と焦る必要はありません。
目指す学校によっては結局はそれが遠回りになる可能性もあります。
皆さんに理解しておいてもらいたいのは、『英検と学校の勉強は別物』ということです!
英検3級を持っていても、学校の定期テストでは点数は取れません。これは過去何人もの生徒が証明してくれました。
ただし目指す学校によっては英検2級の取得が圧倒的に有利にしてくれます。
目標と現状を確認して、まずは勉強すべきかどうかから考えてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます♪